お庭の計画の依頼を頂いた際、3年ほど前に日本家屋を洋風住宅に建替。
以前からある既存の和風庭園とのミスマッチなところをリニューアルして、洋風の建物に合った明るいイメージで庭の中で楽しめるようなお庭にしたいというご要望でした。

　お施主様のH様は85歳というご高齢でありながら、お庭のメンテナンスもご自分でされ、元気の見本のような方で、お会いする度に元気を頂いているような素敵な方です。
今はとてもお元気ですが、何分にもご高齢なのでこれから先いつまでもお庭のメンテナンスを行うのも大変になってきますので、極力省メンテナンスなお庭造りに心掛けました。
そして今回の課題は、和風庭園内での一部の洋風庭園へのリニューアルということで、H様のお好きなカラーである茶、赤、ピンク色の天然石や、ピンコロ石、豆砂利（洗い出し）等の素材を使用し、毎日お庭に出て安全に散歩して頂けるように平滑な園路を設けた庭園計画を行いました。
園路は緩いS字のカーブを描き遠近感も演出しつつ、天然石の乱貼りと豆砂利の洗い出し舗装により、全体が滑りにくく足に優しい園路としました。
園路の両側には、ピンコロ石縁取を行い植栽スペースとし、H様のお好きなコニファーと香りの良いラベンダー、ローズマリー、セージといったハーブ類を植栽しました。
これらの樹木は、ほぼメンテナンスフリーで自然樹形を楽しむ木々であります。園路の先には、休憩できるような広いスペースを取り、その中心にはモミノキ（クリスマスツリー）をシンボルツリーとして植栽しました。
現在では、テーブルとベンチを置いて頂きお洒落な休憩スペースとして活用頂いています。
　今回お庭造りを通してH様と知り合い、私自身が元気を頂き、新しく生まれ変わった庭園を楽しんで頂くことにより、益々お元気に90歳、100歳と長生きして頂きたいと切に願います。